拡大するエネルギー消費
「夜の地球」をエネルギー消費という観点から見てみるとどうでしょう。 宇宙から見ると、明るい場所と暗い場所が分かれていたように、世界のエネルギー消費には地域的な偏りがあります。上のグラフを見ると、世界全体の6割以上を上位10カ国が消費しています。たとえば1位のアメリカは、人口は世界全体の1/20に満たないにも関わらず、エネルギーは世界の1/5を使っています。 アメリカだけでなく、中国をはじめとするアジア諸国、インド、南アメリカなどでもエネルギー消費量はどんどん増えています。一次エネルギー資源を化石燃料※2に頼っている現在、エネルギー使用量の増加はそのまま二酸化炭素の増加にもつながり、地球温暖化への影響は必至です。また資源の量にも限界があります。石油は現在の埋蔵量から試算すると、21世紀半ばには底をつくと言われています。今後は生産量が減り、価格の高騰も避けられません。世界の人口が90億人を超える2050年には、各国が自国の文明を維持するために、今以上に少ない資源を奪い合うことになりかねません。 |