Biodiversity
2009.06.17 高田 久代
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メスにアピールするために急降下するときのオスのハチドリは、戦闘機よりも速く飛ぶことが超高速カメラを使った研究で明らかになりました。
研究を行ったカリフォルニア大学バークレー校のクリストファー・クラーク氏は、メスをかたどった模型でオスのアンナハチドリを引きつけることに成功。オスの求愛ダイブを秒速500コマ撮影可能なカメラで撮った結果、1秒間に体長の約400倍の距離を飛び進むことがわかりました。
これを体長で換算すると、ハチドリのトップスピードは、再燃焼装置を搭載した戦闘機やスペースシャトルが大気圏に再突入するときのスピードにも勝ることが判明。さらにダイブの後半、翼を広げジェットエンジンもなしに上昇するときの「瞬間加速」は、「これまで記録に残っているどんな生物よりもすばらしい空中技だ」とクラーク氏は話します。
6月10日に英国王立協会紀要のオンライン版に掲載された今回の研究について、「生物のもつ能力の限界を解明するために、求愛行動についての調査がどのように役立つか示した一例だ」とクラーク氏は話しています。
関連するURL/媒体
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8091944.stm