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「プラスチックのスープ」に向け調査船が出港

2009.08.19 高田 久代

太平洋を漂流するプラスチックごみが海流にのって一カ所に集まる海域、通称「プラスチックのスープ」。プラスチック製品の残骸(がい)などからなるごみの小片を海鳥や海洋哺乳類などが飲み込んで死亡したり、食物連鎖によってより広範な生物に影響することが心配されています。そうした海洋生態系にもたらす影響を調査するため、アメリカから2隻の船が相次いで出発しました。

8月4日、サンフランシスコを出港したのは、海洋ごみ問題に取り組む環境団体「プロジェクト・カイセイ」 の帆船「カイセイ」。同2日、ひと足早く現場に向かったカリフォルニア大学サンディエゴ校付属スクリプス海洋研究所の船「ニューホライズン」とともに「スープ」の調査にあたります。

季節や海流によって位置や形が変化する「スープ」は、アメリカ西海岸とハワイの間にあり、その大きさはテキサス州と同じとも、アメリカ全体の2倍とも言われていますが、規模やプラスチックごみの正確な量はわかっていません。

出港した2隻は「スープ」の科学的な実態調査を8月末までおこなう予定で、データを検証後、撤去の方策に加え、ごみを燃料やリサイクル製品に再利用できるかどうかについても検討していくそうです。

関連記事:太平洋を漂うプラスチックの「スープ」



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高田 久代