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魚が幾何学図形の個数を数えることができることが、イタリアの研究者の実験により証明されました。

この実験は、パドヴァ大学（イタリア）の心理学者クリスティアン・アグリロ氏らが、水槽で飼育されているカダヤシ（北中米原産の淡水魚）を使って実施。カダヤシの群れを作る習性を利用し、まず、大きな群れに合流できる入り口と特定数の図形を関連付ける訓練を10匹のカダヤシに対し行いました。次に、その10匹を別の水槽に入れ、覚えさせた数の図形が示されている入り口を選ぶかを何度もテスト。図形のサイズ、明度といった条件を様々に変えても結果は変わらず、最終的にカダヤシが図形の数を数えて入口を選んでいることが確認されました。

アグリロ氏は、「魚にとってのこの能力は進化の過程で獲得された『最終手段』的な生き残り戦略である可能性が高い」と説明し、その理由について「数を数えるよりも、単純に見た目の大きさから数の大小を判断した方がおそらく簡単だろう。しかし捕食動物から身を守るため、多数で群れを作って安全を確保する場合は、数を数えなければならない場合もあるかもしれない」と述べています。

この研究の詳細は、「PLoS One」誌3月10日号に掲載されています。