Biodiversity
2009.03.14 高田 久代
太古の森とキノボリカンガルーなど絶滅に瀕(ひん)する動物を守るため、パプアニューギニア初の自然保護区が誕生しました。キノボリカンガルーの名は樹上生活をすることから。クマに似た容姿ですが、体長は1メートル弱と小さく、茶色の毛並みが特徴です。
新設された YUS自然保護区は、パプアニューギニアのフオン半島東部に位置します。サンゴ礁の海岸から標高4,000メートル級の山岳地帯までを含む約7万6,000ヘクタールの広大な土地です。多様な環境に恵まれており、キノボリカンガルーを始め、希少な動物たちの大切なすみかになっています。
「ここは本当の原始の森が残っている場所。特にすばらしいのは、地元の人ですら立ち入ったことのないような手つかずの場所が含まれていることです」と、ウッドランド・パーク動物園(アメリカ、シアトル)のキノボリカンガルー担当者であるリサ・ダベク氏は話します。ダベク氏はパプアニューギニアの村人たちと12年以上に渡って森林保護活動に取り組んできました。
YUS自然保護区は約1300万トンの二酸化炭素の固定に貢献しており、将来的には排出権取引などによって地元のための基金としての役割をもつことも期待されています。
関連するURL/媒体
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSTRE5220ZX20090303