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2009.02.06 あふりかくじら
一日のうちに何度も物価が上がるハイパーインフレに見舞われているジンバブエ。2月2日、ギデオン・ゴノ中央銀行総裁は、ゼロを12桁(けた)も減らす通貨切り下げを発表し、それまでの1兆ジンバブエドルが1ジンバブエドルになりました。
インフレ率が年率2億3,100万%と発表された昨年7月にも10桁の通貨切り下げを実施していますが、その後もインフレの勢いはとどまるところを知らないようです。
2008年3月の大統領選挙から続く政治不安のなか、政府与党ZANU-PFと野党MDCは連立政権設立に合意をしているものの、権力分割の具体的方策への合意には至っておらず、未だに対立を深め続けています。
一方、経済崩壊から一般の人々は生計を立てることが非常に困難になり、外貨不足や頭脳流出などの悪循環から医療や教育のサービスがストップ。上下水道や電気などのインフラが機能しなくなり、衛生状態が悪化した都市部ではコレラが流行する異常事態に。
WHOによると、ジンバブエのコレラ死者数は3,100人を超え、感染者は6万人に達するそうです。
もともと豊かな農業生産を誇り、立派なインフラを備えた国であったジンバブエは、政治と経済の両側面が崩れてから、人々が緊急食料・医療支援を必要とする事態に陥ってしまいました。
関連するURL/媒体
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/africa/7865259.stm