Climate Change
2015.12.11 平澤 直子
11日まで、フランス・パリで気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)および京都議定書第11回締約国会合(CMP11)が開催されており、現地には、各国首脳、財界人、市民活動家、セレブ、アーティストと、さまざまな立場の人が集まっています。そのほとんどが、今や重要なツールとなったSNSを利用し発信しているわけですが、これに目をつけた国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局はコンサルティング会社のKPMGと組み、COP21/CMP11関連の今がすべてわかるサイトをオープンしました。
"UN Climate Talks LIVE"と名付けられたこのサイトはTwitterと連動していて、COP21/CMP11に関連するツイートがあった場合、それをリアルタイムに集計、ビジュアル化してくれるツールを備えています。"Trends"のページでは今Twitter上で最も話題となっている言葉がビジュアル化され、"Stats"のページではツイートされた場所がリアルタイムに世界地図上に現れ、"Participants"のページではCOP21参加者のうち、Twitter上で最も影響力のある人が人気順に並びます。
もちろんこういった分析だけでなく、"Stream"のページを見ればひと目でさまざまなツイートを見ることができます。ニュースを見ていても、COP21という言葉は耳に入るものの実際にパリで何が行われているのか想像もつかない、そんな人も多いのではないでしょうか? しかしこの"Stream"ページでは、UNFCCCがCOP21のプログラムや話し合いの結果をツイートし、企業はそれによるビジネスへの影響をツイートし、政治家や市民団体はそれぞれの立場から意見をツイートしています。つまり、これを見ればさまざまなセクターの意見を生で得ることができます。
さらに、"Story"ページでは、Twitterのアカウントさえ持っていれば誰でも、"UN Climate Talks Live"内のビジュアルやツイートを使用して自由に記事を創ることができます。そして、TwitterをはじめとするSNSにそのアドレスを貼ることができるので、自分のブログやホームページを持っていなくとも、自分の意見を記事として発表し、発信することができるというわけです。さらに、UN Climate Talks Liveに選ばれれば、Featured Storyとして同サイトに記事が表示されます。現在Featured Storyでは、「気候変動の影響は今起きている」「気候変動とインド」などの真面目なものから、「大気汚染を解決する発明やアイディア」「気候変動を題材にしたアート」などの楽しんで読めるものまで、さまざまな記事が取り上げられています。また、同サイトのOfficial Storyには、集会が禁止されたパリで、人の代わりに靴だけが並ぶ様子をはじめとした、COP21初日の世界各国のデモやパフォーマンスを集めた記事もあります。
COP21という言葉は聞くけれど、ニュースを見ていてもよくわからない、とっつきにくい、と感じている人は、まずはこれらを眺めてみることからはじめてみてはいかがでしょうか? "UN Climate Talks Live"で自分の興味ある分野のツイートや記事を読んでいるうちに、少しずつCOP21がわかってくるかもしれません。
関連するURL/媒体
https://climatetalkslive.org/#!/