Climate Change
2009.02.06 美ら地球ジャーナリスト
デンマークの科学者によると、温暖化がこのまま進行すれば、酸素濃度が低く、海洋生物が生存できなくなる「デッドゾーン」が急拡大するそうです。しかもそれは数千年も続くという衝撃的な内容です。
このような「デッドゾーン」は既に存在していますが、現在は全海域の2%以下となっています。研究によると、温暖化によって2100年にはその10倍、最悪の場合には全海域の5分の1以上にまで拡大する可能性があるといいます。
水温があがると酸素濃度は低くなっていき、さらに北極と南極の氷が溶け出して新たなプランクトンや貝が海に出現すると、それらの死がいを分解するバクテリアがより多くの酸素を必要とするため、さらに酸素は足りなくなるのだそうです。
イギリスの科学者は、この研究結果が2億5000万年前に起こった「グレート・ダイイング」(大量絶滅)と呼ばれる現象に似ているといいます。「グレート・ダイイング」とは地球史上最大の絶滅で、海洋生物の実に95%が絶滅したとみられるものです。これはおそらく大噴火による温暖化と酸素不足のためだといわれています。
海洋資源の減少が騒がれていますが、さらにこのような「デッドゾーン」までつくってしまわないよう、温暖化防止にむけてアクションをおこしたいものです。
関連するURL/媒体
http://news.nationalgeographic.com/news/2009/01/090128-ocean-dead-zones.html