Climate Change
2010.07.09 関 和音
Global Media Forum à Bonn:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Le Monolecte
6月21日から23日にかけて、ドイツのボンで「ドイチェ・ヴェレ グローバル・メディア・フォーラム2010」が開催されました。
95の国々から1500人以上が参加したフォーラムのテーマは「気候変動とメディア」。メディアの制作者や利用者、環境活動家、気候変動の専門家やNGOの代表など様々なバックグラウンドを持つ人々が参加し、議論を行いました。
気候変動のように地球規模の、差し迫った問題に対する人々の意識を高めるために、メディアが果たすべき役割とはどのようなものなのでしょうか。
ドイツの国際放送局「ドイチェ・ヴェレ」テレビ部門の最高責任者であるクリストフ・ランツ氏は、「私たちは確かで、信頼できる存在にならなくてはいけない。他の人々の声や意見を伝えるだけでなく、問題についての解決策を調査し、視聴者やリスナー、ユーザーに分かりやすく簡単な方法で提供するべき」と主張しています。
一方で情報を鵜呑みにすることを危険視し、リテラシー教育の必要性を説く声も大きくなっています。
ドイチェ・ヴェレのエリック・ベッターマン会長は「メディアはアイデアや意見交換の場を提供すべきで、センセーションを求めて信憑(ぴょう)性のうすい大災害のシナリオを描く人々や、まだ早いのに警戒解除しようとする人々の言いなりになってはいけない」と語ります。
綿密な取材による質の高い記事を作り、情報の受け手との間に信頼関係を作ること。地道なようですが、それこそが人々の意識を高めるためにメディアが出来る最も大きな貢献なのかもしれません。
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