Climate Change
2011.01.28 ささ とも
Forest:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by liangjinjian
中国のGDPは日本を抜いて世界2位となることが確実になりました。中国は米国とともに世界最大の二酸化炭素排出国ということもあり、急成長している中国経済が及ぼす環境への悪影響を懸念する声が高まっています。中国の環境対策はどれほど進んでいるのでしょうか。
中国政府は国内の環境悪化を深刻に受けとめ、さまざまな対策を講じてきました。例えば、1981年から11歳以上の国民が毎年3-5本の木を植えるなどの緑化活動を行うことを義務付けました。国家環境保護部によると、中国全土の森林被覆率は2010年には20.36%に上昇し、森林全体の二酸化炭素の総貯蔵量は78.11億トンに達したといいます(2005年の森林被覆率は18.21%)。
また、2005年には省エネを推進するため、2010年までに単位GDP当たりエネルギー消費量の20%削減するという目標を掲げました。エネルギーを大量に使用する鉄鋼や石炭などの主要1000社を対象に省エネ技術の改良を重点的に進めてきたことなどが奏功し、詳細データは明らかにされていませんが、同政府は20%削減を達成したと発表しました。
中国は「世界の工場」と言われる工業大国です。自動車販売台数が2年連続で世界トップになるなど消費大国になりつつあります。増大する経済力を握る人口13億の中国の影響力は計り知れません。巨大国家の役割を担い、環境対策でも世界の上位ランキングを目指してもらいたいものです。
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