the Earth
2009.08.31 山田 由美
8月23日、ユネスコが支援する国際運営組織である世界ジオパークネットワーク(事務局・パリ)が日本の洞爺湖・有珠山(北海道)、糸魚(いとい)川(新潟県)、島原半島(長崎県)の3地域を「世界ジオパーク」に認定しました。国内の地域が認定されるのは今回が初めて。
世界ジオパークとは、地質学上重要であるだけでなく、考古学や生態学上、また文化的な面など様々な価値のある地域を含む自然公園で、地質分野の世界遺産とも言われています。今回認定された日本の3地域と中国の2地域を含め、世界で19カ国63地域が認定されています。
厳しい審査を経ての認定に各地元は喜びを表明しています。約10万年前の大噴火で生まれた湖や昭和新山で地殻変動を学べる洞爺湖・有珠山、日本有数の活断層や縄文時代の遺跡を有する糸魚川、そして、雲仙普賢岳の噴火と復興を実感できる島原半島。認定基準に自然災害の教訓を教育や観光に活かす活動が重視されているだけあり、3地域ともに地殻変動や噴火の猛威などを目の当たりにできるだけでなく、それらを守り、語り継ぐ取り組みが活発。壮大な景観を前に「変動する大地と人間がどのようにかかわり合ってきたか」を学べる貴重な場は、今後ますます価値が増すと期待されています。
関連するURL/媒体
http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_09082407.htm