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Energy

アフリカの貧困減少と開発促進を女性の手で

2013.05.28 ささ とも

Women Barefoot Solar Engineers of Africa:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Barefoot Photographers of Tilonia

アフリカ各国の首脳が集まり、経済発展と貧困削減などを話し合う第5回アフリカ開発会議(TICAD)が6月1日から横浜市で開催されます。アフリカの発展と貧困の問題はこれまでも国際社会の関心を集めてきましたが、こうした問題の解決に女性の力を活用したユニークな草の根の取り組みがあります。

南アフリカの首都ヨハネスブルクから約500キロ離れた村に住む42歳のモロバン・マモガリさんは4人の子どもの母親です 。彼女は2011年9月から6カ月のトレーニングを修了し、電気のない村で太陽光発電の技術者として村の電化を進める予定です。

マモガリさんがトレーニングを受けた学校は、インドのラジャスタン州チロニアにある「裸足の学校」。同学校では2004年から2009年にアフリカの21カ国から141人の女性を受け入れ、太陽光発電の技術者を育成するために6カ月のトレーニングを行った実績があります。

アフリカの地方ではいまだに4人に3人が電気のない暮らしをしています。電化が進まない原因の一つは従来型の電力網を敷設するのに膨大なコストがかかるためです。だれでも手に入れられるエネルギーを利用して農村地域に電気をもたらし、女性の経済的自立に役立つことから一石二鳥の恩恵が得られるというのがこの取り組みの狙いです。

「裸足の学校」の受講資格があるのは、電気がない発展途上国の農村地域出身の35歳以上の女性たち。しかもほとんど読み書きできません。設立者のバンカー・ロイは「女性、それも比較的年齢が高い女性を選ぶのは当然のこと。彼女たちは地元のコミュニティーに対して忠実だからだ」と言います。

トレーニングを終えて帰国した女性たちは、裸足の学校が提供する設備を使い、太陽光発電を用いてすぐにでも自分の村に明かりをともすことができます。エチオピア、アファール州のベーヤイル村に住むアーバカー・イブラヒムさんは90の固定型太陽光発電設備を設置したほか、村の電気のワークショップの立ち上げに一役買いました。

イブラヒムさんのような成功例はいくつか報告されています。シエラレオネのカンタ・ライン村では政府が資金を出して学校を建設し、太陽光発電エンジニアリングの4カ月間のトレーニングを提供するという計画がすでに始まっています。指導するのは2011年にインドの裸足の学校でトレーニングを修了した12人の女性です。

貧困減少と農村地域の発展に女性の能力に目を向けた取り組みはアフリカ以外の途上国にも広まりつつあり、「UN Woman」(女性のための国連)では太平洋諸島の支援に裸足の学校と協働でプログラムを進めています。



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