Energy
2010.09.14 奥山 賢治
岡山県岡山市では、世界で初めて太陽電池を照明に利用した近未来型バス「SOLARVE(ソラビ)」が9月から運行しています。バスの屋根に取り付けられた太陽電池が発電。発光ダイオード(LED)の車内照明に利用され、日没後でも約9時間も連続点灯できるハイブリッドバスです。死角をなくし、安全確認を徹底するため、車体の前後左右に搭載したカメラから車体周辺を立体的な映像で確認できるシステム「マルチアングルビジョン」も搭載。同市内の路線を1日4往復しています。
太陽電池の活用はバス停でも広まりつつあります。アメリカ・サンフランシスコ市では太陽電池を照明に活用したバス停が2009年5月に登場。太陽電池で発電した電力はバス停のLEDや、バス停に設置しているWiFi無料サービスに活用。余った電力は市内のグリッド(送電線網)に戻され、無駄無く利用できる仕組みです。また、交通機関の機器などを手がけるレシップ株式会社(岐阜県本巣市)でも7月30日、バス停用のソーラー式LED照明灯具を販売開始。従来の照明と異なりコストがかかる配線工事は不要。日没後に約8時間も点灯し、夜間の防犯や時刻表の確認など、バス停の利便性を大幅に向上させます。
オーストラリア・アデレート市では動力を太陽光ですべてまかなっている、無料公共バス「アデレードコネクター・Tindo」が話題。すでに2007年から運行されており、7万キロワット/年間を発電、30トンの二酸化炭素削減が可能とのことです。多くの市民が利用する公共の交通機関。今後、電車や飛行機への太陽電池の取り組みにも期待したいところです。
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http://www.sankeibiz.jp/business/news/100901/bsd1009011026008-n1.htm