Energy
2011.06.16 高橋 彩
UAE初のソーラーカーが6月5日、世界環境デーの夜にドバイのホテルで披露されました。CO2排出ゼロ、ゼロ・エミッションで、電池を搭載しなくても、自力で発電できるというこの車は、時速45キロで走行可。ドバイのLootah Technical Centreがデザインしたもので、お披露目となった式典には、環境水利省のラーシド・ビンファフド大臣も出席しました。
空気力学に基づいてデザインされたこの小さなソーラーカーは、従来のソーラーカーに比べて驚くほどスタイリッシュ。軽いガラス繊維を利用しているため、重量はたったの170キロです。
式典でUAE初のソーラーカーを紹介したのは、太陽エネルギーを推進するスイス人のルイス・パルマー氏。ソーラーカーで世界一周を2度達成したパルマー氏は、ソーラーカーは未来の車であると信じ、その強度と信頼性を自ら世界に示してきたのです。
パルマー氏は、「食品価格が世界的に急騰するなか、作物からバイオ燃料を作るのはもはや得策ではない。燃料か食品かという選択は良くない。バイオマス製品の方が良いが、それも世界のすべての車に使えるほど十分にはない。しかし、再生可能エネルギーなら無限にある」と話しました。初期投資3000ユーロ(35万円)ほどで10メートル四方の太陽光パネルを自宅に設置できれば、1万5000キロ走行可能な電力を十分まかなえるとパルマー氏は説明。「すべての人が太陽光で必要な電気を作るようになれば、原子力や石炭に依存する必要はなくなるでしょう」
今回の車はコンセプトカーのため、まだエアコンなどはついていませんが、今後改良を重ね、さらに魅力的なサステナブル・カーを作り上げていくとのこと。6月22-25日までドバイモールで開催される「EPIC Dubai Sustainable Living Expo」で一般公開されます。
関連するURL/媒体
http://gulfnews.com/news/gulf/uae/environment/first-solar-powered-car-made-in-uae-unveiled-1.818137