Energy
2011.11.13 アマサワエンジィ
今や毎日の生活に欠かせないインターネット。世界的に急速な広がりを見せるなか、インターネットはいったいどのくらいのエネルギーを消費しているのでしょうか? 米カリフォルニア大学バークレー校と国際コンピュータ科学研究所の研究者らが解明に乗り出しました。
インターネットと一言で言っても関連製品やサービスは無数。個人消費ならパソコン、スマートフォンなどの端末機器が含まれますが、それらのネットワークをサポートするサーバーやルーターは、さらに多くの電力を消費します。インターネットの電力消費量を計算するに当たって、研究者らはこれまでに公表された調査をもとに、世界では約7億5000万台のパソコン、10億台のスマートフォン、そして1億台のサーバーが使用されていることをはじき出しました。それらの機器を生産するために消費されるエネルギーや、平均使用年数も考慮し、さらにデータ通信の際に使う携帯電話の中継塔や光スイッチ、無線LAN送信機、そしてクラウド・コンピューティングのサービスで消費されるエネルギーも加算しました。
結論は、170から307ギガワット。世界の電力消費量が16テラ(兆)ワットと言われるなか、インターネットはその2%に匹敵するという答えが得られました。果たしてこの2%という数字、少ないようにも感じますが、どう捕らえるべきなのでしょうか?
研究者らはこの結果を踏まえ、インターネットの電力消費量が少ないからこそ、他にエネルギーがかかる行動の代わりにネットの使用を推進するべきなのではないかと問いかけました。例えば、ビデオ会議は出張と比べて100分の1のエネルギー消費で済むそう。これからインターネットが節電にもつながるアイディアが広がるかもしれません。
関連するURL/媒体
http://www.newscientist.com/blogs/onepercent/2011/10/307-gw-the-maximum-energy-the.html