Energy
2010.01.18 河内 秀子
(c)DB AG/Ralf Braum
2020年までにCO2排出量の20%削減(2006年比)をかかげるなど、積極的に環境対策に取り組むドイツ鉄道(DB)。実際、1990年に比べて40%の削減を成し遂げています。
さらに今年1月11日には、ベルリン近郊のメルキッシェ・リンデンにある風力発電所からのエネルギーを最新のICE(遠距離新幹線)の新型車両『ICE3』6台に取り入れることを決定しました。『ICE3』の平均年間エネルギー消費量は、昨年は50万キロの走行で約10ギガワット/時。風力発電所とDBの契約では年間59ギガワット/時の電力購入を予定しています。
これにとどまらず、DBは現在のエネルギーミックス(複数のエネルギー源を組み合わせて利用)中、16%しかない再生可能エネルギーの割合を、2020年をめどに、3割まで上げる方針を発表。
しかし、この計画は信用性がないと異議を唱えたのがグリーンピース。「エコと言うが、高い割合で原子力や石炭からの電力を取り入れている。確かに2006年から2008年の間に再利用可能なエネルギーの割合は少々高くなっているが、化石燃料の割合も上がっている」と反論しています。
DBでは、2002年から1万9000人の運転士にCO2 排出を少なくする操縦方法を学ばせ、28万トンのCO2を減少させた実績も。自家用車に比べ、格段にCO2排出量が少ない鉄道。単なるキャンペーンに終わらない、さらなる環境対策を期待したいところです。
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http://www.spiegel.de/wissenschaft/technik/0,1518,671307,00.html