Energy
2010.06.01 奥山 賢治
日本が提唱している「スマート・コミュニティ」がインドで始まります。「スマート・コミュニティ」とは太陽光、風力といった自然エネルギーの自給率を上げ、地域内で電力を効率的に活用する省エネ社会システムのこと。その「スマート・コミュニティ」をインドで実現するべく、デリーとムンバイ間における鉄道開発事業を軸に、工業、商業、住居などのインフラを開発する「デリー・ムンバイ産業大動脈構想」に日本企業連合が協力しています。
通信技術を駆使し、安定かつ、効率的に電力供給する次世代電力網「スマートグリッド」をベースに発電や交通、水対策、公害対策など、環境に配慮した都市インフラを総合的に提供。また、今年3月、国家機関と民間企業との連携がうまくとれた総合的なシステムを提供するため、経済産業省は電力会社、電機メーカー、自動車メーカーなどによる4つの企業連合を設立しました。
現段階では、「三菱重工業グループ」は安定した電力供給、大型ガスタービン発電の設置や高度道路交通システム(ITS)などの交通網の整備に着手。「日立製作所グループ」では、京セラがスマートグリッドに太陽光発電を組み込む方策を、ハイフラックスが安全な水を供給することを課題として注目。「東芝グループ」は電力網整備を中心に、物流効率化をNECが、合理的な熱供給を東京ガスが検討。「日揮グループ」も水対策を進行中です。さらに北九州市と横浜市の2つの自治体も参加。
日本が経験してきた様々な公害、環境問題を踏まえた環境配慮型の地域づくりを目指し、日本のインフラを海外輸出する初の試みとして注目が集まっています。
関連するURL/媒体
http://kankyomedia.jp/news/20100513_11242.html