Food
2013.07.09 大野 多恵子
みんなが持ち寄った食材を囲み、まずは乾杯!
冷蔵庫内の奥には何が入っていて、賞味期限がいつまでなのか? つい忘れてしまうことがありますよね。そんな眠ったままの食材を持ち寄って、プロの料理人が料理し、みんなで食べるというパーティーが7月6日、渋谷区のキッチン付きシェアオフィス「COOK&Co」で行われました。
この斬新なアイデアを思いついたのは、トータルフードプロデューサーの平井巧さん。昨年立ち上がったフードロスの解決に向けて活動をする「フードロス・チャレンジ・プロジェクト」について知ったことがきっかけでした。世界では十分に食べられる食料が生産されているにもかかわらず、その3分の1が捨てられ、しかも日本の家庭からも大量のロスが出ているという現実から、消費者の私たち一人ひとりの行動が問われています。
そこで、イベントは「冷蔵庫をスッキリ!眠っている食材でシェアパーティー」として企画が進み、フードロス・チャレンジ・プロジェクトと、「思考と空間の整理」のプロを育成する日本ライフオーガナイザー協会が共催となりました。
当日参加したのは約20人。各自が持参した食材をテーブルに置くと、野菜、缶詰、乾物、珍しいそばパスタや、土産ものの味噌(みそ)だれ、アジアのお菓子などが所狭しと並びました。
この食材を見ながら、素早くメニューを考え次々とおいしい料理に仕上げていったのは、大使館やホームパーティーのケータリングを行っている料理人・高田大雅さん。トマトに豆腐、コンビーフなどを加えた前菜や、沖縄風炒め物、高野豆腐とこんにゃくのトマトソース味、かんぴょうをパスタに見立てたカレー味、所々に味噌の隠し味も使い、デザートにはアジアのお菓子も砕いて加えたフレンチトーストまで、一品一品出来上がるごとに、参加者から歓声が上がりました。
冷蔵庫整理を兼ね、フードロスを考えつつ食材を持参し、それがどのような料理に変身するかの楽しみ、出来上がった料理をみんなでシェアできる喜びは、これまでにない新しいタイプの参加型パーティーと言えます。
イベントのキャッチとして、「眠れる冷蔵庫の食材を救い出せ」という意味から「食材サルべージ(救出)・パーティー」、略して「サルパ!」という言葉も生まれました。「ぜひ、2回目以降の開催も」という声が多く、「サルパ!」のシリーズ化も期待されます。
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