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2013.11.08 ささ とも
新しくデザインされる石垣名産品の10アイテム:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by USIO Design Project
沖縄・石垣島の名産品から選ばれた10アイテムのデザインの公募が10月23日から始まりました。島の加工食品や工芸品、農水産物などの特産物を通じて石垣・八重島諸島の文化と魅力を広め、島の活性化につなげることを目的とした「USIO Design Project(ウシオデザインプロジェクト)」の一環で、石垣市が主催し、クリエイティブサービスを提供する東京のロフトワークが企画しています。
石垣と東京、それに古くから文化的交流のあった台湾・台北の3カ所を拠点としたこのプロジェクトの名にある「潮(うしお)」は、「海の潮のように人が行き来し、潮目のように豊かな交点を生み出すこと」を目指して付けられました。島内のメーカーや生産者からデザインをリニューアルする対象アイテムを募り、集まった46アイテムから10のアイテムを決定。現在、ウェブサイト上で世界中からデザインを公募しています。
対象のアイテムは、石垣の塩の「石垣の塩」、請福酒造の「琉球泡盛『月虹』」、沖縄県農業協同組合JAファーマーズマーケットやえやまゆらてぃく市場の「石垣島のパインアップル」、大泊食品の「あんまぁーのアンダーミシュ(油みそ)」、八重山漁業協同組合の「本当に真面目なツナフレークス」、八重山物産八徳屋の「玄米乳」、白保日曜市運営組合の「島ハーブティー」、ハワイアングロットの「ゆきさんの黒糖ジンジャーシロップ」、八重山南風堂の「紅芋パイ」、みね屋の「花織みんさ」。
これらのアイテムは長年島民に親しまれてきたものや、これまで商品価値が低いと考えられていた材料を商品化したものなどさまざまです。例えば、4種類の味が楽しめる「島ハーブティー」の材料は、昔から薬草として利用されてきた月桃、グアバ、カンバラ、ヨモギ、オオイタビカズラ。空き地や民家の庭先に自生しているものを使っています。沖縄の食卓の定番「あんまぁーのアンダーミシュ」は石垣島の米みそと豚の脂を使ったおかずみそ。昔ながらの製法を用いて先代の味を受け継ぎつつ、こだわりの味も追求しているといいます。「本当に真面目なツナフレークス」は競りの値段が安いため売れ残るビンチョウマグロを新しく加工食品にしたもので、地元の幼稚園の給食などに使われています。
応募の締め切りは12月9日までで、誰でも参加できます。ウェブサイトにあるそれぞれのアイテムにまつわる「ストーリー」では、島の豊かな恵みや生産者の創意工夫が語られていて、デザインの発想に役立ちそう。「新鮮味のあるデザイン」、「やや素朴さを感じさせる石垣らしいデザイン」、「ロングセラー商品につながるデザイン」を基準に審査が行われるとのことです。採用されたデザインは、2014年4月に商品化され、ウェブサイトで紹介するなど、新しい地域ブランド産品としてPRされます。石垣島の魅力の再発見につながる斬新なデザインの登場が今から楽しみです。
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