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秋の銀座でお茶席を 和のおもてなし「銀茶会」

2014.10.16 平澤 直子

Outdoor Tea Ceremony:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by mrhayata

10月26日、東京・銀座にて、「銀茶会」が開催されます。

「銀茶会」とは、茶道の複数の流派が一堂に会し、銀座の街角十数カ所で野点を行うイベントで、伝統文化に触れる体験を通して新しい銀座の文化の創造につなげようとの想いから、2002年に始まったものです。近隣に歌舞伎座新橋演舞場を有し、普段から着物姿の人の多い銀座ですが、毎年10月終わりのこの日には、あちらこちらに赤い野点傘が立ち、いつもよりたくさんの着物姿の人が行き交う、いるだけで「和」を感じられる文化の発信場所となります。

その文化の中心である当日のお茶席を受け持つのは、2002年から参加している「表千家」「裏千家」「武者小路千家」「江戸千家」の4流派、それに、昨年から参加の「遠州流茶道」、そして今年から参加する「煎茶道」です。お茶席に供される和菓子もオリジナルで、こちらは毎年決められたテーマに沿って各名店が趣向を凝らします。2012年の「」、2013年の「」に続く今年のテーマは「集う」。各店、秋らしい美しいお菓子でテーマを表現しています。また、銀茶会は東日本大震災の被災地とのコラボレーションで新たな商品を生み出すきっかけづくりを行うプロジェクト「やっぱ銀座だべ」に賛同し、東北の和菓子も提供する予定です。

さて、街角では野点が行われる一方、三越の9階では10月23日から27日まで、「学生創作茶席」が催されます。これは、毎年日本建築学会が主催する、建築文化週間・学生グランプリ2014「銀茶会の茶席」に学生たちが応募した茶室デザインの中から選ばれた作品を展示するもので、最優秀作品は実際に茶席として使用される予定です。通常の「茶室」のイメージとはかけ離れたユニークな形の茶室は、伝統文化である茶道にどんな新しい風が吹き込むのでしょうか。

また、同学生グランプリ2014に出品された茶室作品の模型約20点は、カフェ"ART FOR THOUGHT"でも見ることができます。こちらでは「結〜Musubi〜」をテーマに、糸を用いた表現で空間全体を使った茶室インスタレーションを展示する予定です(10月20日から11月1日まで)。

この秋は和の文化を味わいに、銀座を訪れてみてはいかがでしょうか。



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平澤 直子