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買い物袋は不要? いえ、パッケージもありません

2014.12.09 河内 秀子

コスメのコーナー。化粧水、クリーム、シャンプー、制汗剤、球状のリップクリームや月経用カップなど  photo by Hideko Kawachi

増え続けるゴミをどう処理していくかは、ドイツでも大きな課題となっています。特にプラスチックごみはドイツ連邦環境・自然保護・原子炉保全省によれば、約10年前の1889キロトンに比べ、2836キロトン(2001年、2012年調べ)と急増しており、その廃棄についても大きな問題となっています。

ドイツでは露天の野菜市場などを除けば、野菜などでも量り売りをしているところは少なくなっていて、最近ではオーガニックのスーパーマーケットですら、ビニールや個別のプラスチック包装が増えていることが指摘されています。

エコ、オーガニックと言いつつも、買い物をするだけで大量のゴミを出している......そんな矛盾に立ち向かうべく、「包装ゼロ」のスーパーマーケットが、9月、ベルリンに誕生しました! その名も「オリギナル・ウンフェアパックト(直接、無包装)」。使い捨て包装は一切使わないことを打ち出したスーパーマーケットです。

オーガニック、近郊の食材を中心とした350点あまりの商品は全て量り売り。野菜や菓子類、パン、パスタなどの乾物はもちろん、様々なオイル、さらには、金曜日には豆腐(!)土曜日はチーズ、さらには他店ではなかなか見かけない、オーガニックの洗剤や化粧品、歯磨き用の粉なども。牛乳やビールなどは再利用できる瓶に詰められたものを販売していますがワインは量り売りです。また、極力ゴミを出さないことを考え、生理用のタンポンやナプキンに代わり、月経カップ、ティッシュ代わりのハンカチ・タオル類も取り扱っています。

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シロップなども量り売り。右の白い入れ物の中身はソーセージに欠かせないマスタード!

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ハーブやスパイスの量り売りは、クリスマス用のお菓子作りなどにも便利。左側はナッツやミューズリー(シリアル)の量り売り


アイデアを出したのはサラ・ヴォルフとミレナ・グリムボウスキ。認可などの手続きが大変だったと言いますが、資金はクラウドファウンディングであっという間に集まったそう。ドイツ各地、世界中の都市からフランチャイズ化を!というリクエストメールが引きも切らないということからも、その注目度、また消費者の包装ゴミに対する問題意識の高さがうかがえます。先日は観光バスがやってきて、オーナーたちもびっくりしたとか。

将来は、全てのスーパーマーケットが包装無し、という日がくるのかも。いや、実は昔は全てがそうだったのですが......。



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このニュースの地域

ベルリン、ドイツ (ヨーロッパ/ロシア

河内 秀子