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ミャンマーで農業支援を行うNPOがオーガニックカフェをオープン

2015.01.16 加藤 彩菜

ミャンマーの研修生スタッフ

ユニセフや日本のNGOの事務所が集まるミャンマーのシャン州に、認定NPO法人地球市民の会(Terra People Association、以下TPA)が昨年12月、オーガニックカフェ「Green Hill Inlay cafe」をオープンしました。

TPAは、タイ・スリランカ・ミャンマーで主に教育支援や村落開発などの活動をしています。ミャンマーの農民の年収は平均で約3~5万円。彼らの生活向上のために収入アップが不可欠です。化学肥料や農薬の過度の使用がもたらす土壌悪化を改善し、付加価値をつけた農産物を販売できるよう、TPAは農薬や化学肥料を使わない循環型農業の普及や農業研修に力を入れてきました。農業研修の受講者は既に1000人を超えたそうです。

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Green Hill Inlay cafeの看板


オープンしたばかりのGreen Hill Inlay cafeは、有機農業を学ぶ貧しい子どもたちを支援するシャン州のタンポジセンターにあります。循環型農業で作られたコーヒーや果物のフレッシュジュース、ジャムやミャンマーの家庭料理が楽しめます。有名な観光地、インレー湖の近くにあり、海外からの観光客も目立ちます。私が訪れた日も、サイクリング休憩で立ち寄る欧米や日本からの旅行者をたくさん見かけました。

カフェを運営する品田朝美さんは、自分でミャンマー料理を作ったり、オリジナルレシピを考えたりしています。おすすめメニューは「ローゼルのフレッシュジュース」。ローゼルは、日本では果実を乾燥させたものをハイビスカスティーとして飲用することがありますが、ミャンマーでは生食で料理に使います。TPAの農業研修で作られたオーガニックローゼルのジュースは品田さんのオリジナルレシピで、さわやかな酸味が本当に美味しかったです。


長年の軍事政権から民主政権に移行したばかりのミャンマーの農家に、なかなかオーガニックに目を向ける余裕はありません。しかし、収量を高めるために農薬に依存してしまうことは、結局は土壌汚染や生態系の破壊を招き、農民の生活を苦しめることになってしまいます。「Green Hill Inlay cafe」のような小さな一歩が、農家が本当に豊かになる道を切り拓く一歩につながっていくはずだと思います。



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このニュースの地域

ミャンマー (アジア/オセアニア

加藤 彩菜