Think the Earth

Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Jeanette Goodrich

4月1日、2人の男性が体重計に乗っていました。彼らが競っていたのは減量した量。共に80キロを超えていましたが、２カ月にわたる努力の末、James氏は4.25キロ、Steve氏は3.65キロのダイエットに成功し、2人あわせて10万円の寄付をTable For Two International (TFT)に行いました。これは、途上国と先進国の食料バランスを是正しようと活動するNPO法人Table For Two Internationalの「チャリティーダイエットチャレンジ」。参加者は誰がより減量できるかを競い合い、結果に合わせた寄付を行うという企画です。

TFTは、主に企業の社員食堂において、健康的な食事を提供し、その食事の購入者は自分が健康的になるとともに、食事の代金に上乗せされた20円（1食あたり）がTFTを通して途上国の給食になるという仕組みを進めてきました。この取り組みは次第に大学の学生食堂などにも広がり、現在、社員食堂、学生食堂あわせて452団体にものぼります。

一方、この取り組みは、実施団体が主体となっているもので、実施団体に所属していない個人は参加できません。そこでTFTでは、近年、上記の「チャリティーダイエットチャレンジ」のような、個人で参加できるメニューを増やしてきました。

その結果、今では100を超えるレストランチェーンやホテルチェーンなどが個人向けにTFTメニュー（ヘルシーで、購入すると1食あたり20円がTFTに寄付されるメニュー）を提供し、自動販売機でもTFTドリンク（購入すると代金の一部がTFTに寄付されるヘルシードリンク）を購入することができるようになりました。また、29のコンビニチェーンやオンラインショップ、航空機の機内食（ピーチ航空では昨年12月1日から5月31日までの期間限定でTFTメニューを提供）などでも、TFT対象商品が売られるようになり、個人でTFTに参加する選択肢はどんどん増えています。

また、商品を買わずとも参加できる選択肢も用意されているのも、個人にとってうれしいところです。レストラン検索・予約サイトの「ヒトサラ」では2013年より1予約につき10円の寄付を実施、今年1月末時点で5万食の給食寄付を達成しました。また、レシピ投稿・検索サイトの「楽天レシピ」では、掲載されているメニューを作り「つくったよレポート」2点投稿するごとに20円がTFTに寄付される仕組みを取り入れており、今年3月末時点で49万5964食の給食を途上国に届けました。また、2012年のグッドデザイン賞を受賞したiPhoneアプリ「Table For Two」は、毎日の食事の写真をアップするだけでカロリーと栄養バランスを自動解析してくれる食事バランス診断アプリですが、その食事がヘルシーだった場合、1食につき1円が寄付される仕組みになっています。

こうしたさまざまな方法での寄付をあわせ、ケニア、エチオピア、フィリピン、ミャンマーなどの子どもたちに3300万食余り（今年3月時点）の給食を寄付してきたTFT。彼らのおかげでいったいどれだけの子どもたちの命が救われ未来が開けたことでしょう。途上国の子どもが気になる方、自分のお腹が気になる方、ぜひ自分にあった方法でご参加を。