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オーガニックにも落とし穴 ドイツ「テスト」誌の影響力

2008.12.27 河内 秀子

「優良」や「良」をもらった商品が宣伝のためにパッケージにつけている「テスト勝者」マーク (c)Hideko Kawachi

年の瀬は何かと買い物が多くなる時期。しかし本当に良いものを選ぶのは難しいもの。最近、ドイツでは「商品テスト財団」が発行する月刊誌「テスト」の試験結果を指標にする人が増えています。

同様の雑誌に1985年から発売されている「エコテスト」がありますが、商品テストは、1964年にドイツ連邦議会よって創立された、企業に依存しない完全な独立団体。商品を、価格、効能、味、安全性から残留農薬の有無、耐久性などあらゆる視点からテストし、「優良」から「不可」まで5段階の評価を下します。その信頼度は高く、雑誌は月に56万部の売り上げを誇ります。2006年のW杯開催時には、12の試合会場の安全性を徹底調査。4カ所に「不可」が出て、急きょ各スタジアムが対策に乗り出すなど、威力を見せつけました。

2007年11月に行われたビター・チョコレートのテストでは、オーガニックのブランド「ラプンツェル」の「ビオ・ネグロ」から発がん性があるとされる、芳香族炭化水素が発見され、一時発売中止に。

最新の1月号では、「シャンパン」「ハンドクリーム」などをテスト。ディスカウント・チェーン店の安価なシャンパンが、他の26社を抑えて1位を獲得し、話題を呼んでいます。このテスト結果は、オーガニックだから、値段が高いから、良いわけではないと教えてくれます。

【お知らせ】ラプンツェル商品に関して誤解を招く表現があったため、商品名とテスト時期を追記しました(09/1/21)



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河内 秀子