Food
2010.11.18 高橋 彩
Camel Milk:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by willem velthoven
アラブを代表する光景であるコーヒーとラクダ(キャメル)。ラクダのミルクは、砂漠の「ホワイトゴールド」と呼ばれ、飲み物としてだけでなく、大切な栄養源としても重宝されてきました。ここ数年でラクダ乳の製品は増えてきており、その知られざる特長が注目され始めています。
UAEには30万頭以上のラクダがおり、年間4万トンのミルクを生産していますが、これまで海外市場への積極的な売り込みはほとんど行われていませんでした。
ラクダ乳は、牛乳に比べて低カロリーでビタミンC含有量が高く、不飽和脂肪酸もたくさん含まれていると言われています。また、免疫力を高め、母乳に最も近い代替品であることが証明されています。ラクダ乳は消化しやすく、酸性環境の胃の中でも凝結しないのです。
このヘルシーな長所に注目し、さまざまなラクダ乳製品が企画されています。まずは、水を加えて普通のミルクとして飲めるパウダータイプのラクダ乳。また、コーヒー好きをターゲットにしたコーヒー専用のパウダータイプもあります。研究によると、ラクダ乳は泡立ちが良くクリーミーで、カプチーノに極めて重要な要素を兼ね備えているのです。また、ラクダ乳に含まれるたんぱく質は牛乳より良質で、アレルギーも起きず、糖尿病、コレステロール、肥満の改善に効果のある成分も含まれていることが研究で分かってきています。
ラクダ乳を使用したチョコレードはひと足早く昨年から世界展開が始まっています。暑い砂漠でのんびり暮らすラクダに思いを馳せながら、街のコーヒーショップで「キャメルチーノ一杯」と注文する日も遠くないかもしれません。
関連するURL/媒体
http://gulfnews.com/news/gulf/uae/environment/one-cuppa-camel-ccino-coming-up-1.702824