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使い捨てはNG! 陶器のカップでホットワインを

2011.12.05 河内 秀子

家族に限らず、同僚や友人と一緒に足を運ぶ人も多い。社員旅行で他都市のマーケットに行く会社もあるほど。グリューワインで乾杯すれば、話が弾む? (c) Hideko Kawachi

ドイツでは、クリスマスイブから数えて4週間前の日曜日からアドヴェント(待降節)が始まります。

この時期、各地の広場にはクリスマスマーケットが立ち、暗くて寒いドイツの冬を明るく盛り上げてくれます。ドイツのテレビ局「n-tv」によれば、今年はドイツ全国で2500以上のマーケットが開催されるそう。

ドライフルーツがたっぷり入ったドイツのクリスマスケーキ「シュトレン」や、砂糖がけのアーモンドなどと並び、必ずクリスマスマーケットにあるのが、「グリューワイン」と呼ばれるスパイス入りのホット赤ワインのスタンド。

ここではプラスチック製の使い捨て容器ではなく、陶器のカップでサーブするのが一般的です。お客さんは、カップ分の預かり金(1-3ユーロほど)を払ってワインを購入。そのまま持って帰ってお土産にしてもよし、カップを返却すれば預かり金も戻ってくるというシステムです。

今年、EUではポリエチレン製のレジ袋の禁止が討議されており、ドイツの緑の党は11月末に全面禁止の方針を打ち出し、その第一歩として、すべてのポリ袋に22セント(23円)の税金を課すことを提案しています。それに足並みを揃えるように、各スーパーマーケットも生分解性プラスチックの袋を導入し始めました。しかし、一部のゴミ処理場では完全に分解するまで時間をかけられないなど、問題も山積み。

環境問題に意識が高いと言われるドイツでも使い捨て文化は広まっていますが、クリスマスマーケットのグリューワインのカップをリユースするシステムは、そんな考え方に、疑問をなげかけてくれます。

とはいえ開催地ごと、マーケットによっては開催年ごとにも違うデザインだったりと、コレクター心をくすぐるグリューワインのカップ。サンタの長靴型やハート型などもあり...。買い過ぎにはご用心です。

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カップのデザインは様々。最近ではレリーフを施したものやガラス製のものも。素焼きの素朴なカップも人気です (c) Hideko Kawachi



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河内 秀子