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スーパーからパッケージが消える? 広まる「プレサイクル」なお買い物

2012.01.26 宮原 桃子

最近はマイバッグでのお買い物が浸透しつつありますが、マイバッグを持っていても、その中は包装された商品だらけ...ということも多くありませんか? 今、アメリカのテキサスでは、米国初とうたわれる「パッケージ(包装)・フリー」のスーパーが誕生しようとしています。「in.gredients」という名前の小さな食料品店は、包装容器にパックされた商品を基本的に置かないことを理念に、2012年春のオープンに向けて準備を進めています。消費者は各自容器を持参し、それに野菜や肉、調味料、飲料水などを入れて、重さを量り、購入します。in.gredientsによると、米国のゴミの4割は包装容器で、これをいかに減らせるかで環境が大きく変わると訴えています。こうしたパッケージ・フリーの形式は、2006年にロンドンでオープンした食料品店「UNPACKAGED」も同様で、着実に顧客を集め、浸透しているようです。

このように消費者が、ごみをなるべく出さない方法で買い物をしたり消費することを、「プレサイクル」と呼びます。「プレ(前)」と「リサイクル」を掛け合わせた言葉のとおり、リサイクルよりも前に、まずゴミになりうるものを減らし(リデュース)、再利用(リユース)することで、ゴミを減らそうという試みです。昔は、日本でも豆腐屋が来れば容器を持って買いに行ったことを考えれば、新しいようで新しくない考え方と言えます。

包装容器がここまで普及している現代、それをゼロにして買い物をすることは容易ではありません。また企業側にとっても、包装された商品を扱わないとなると、製造・流通のあり方や食品の保存方法、食品衛生上の安全など、抜本的に考え直さなければならないことがたくさんあります。しかし、消費者のエコ意識が高まりつつあるなかで、将来このような店舗が少しずつ増えていくかもしれません。

また、私たち消費者一人ひとりが、ほんの少し手間をかければできることもあります。裸売りの商品や再利用される容器に入った商品を選ぶ、肉屋や惣菜屋などで持参した容器に入れてもらって買う、ペットボトルではなく水筒を持つ、ティッシュの代わりにハンカチを使うなど、たくさんの方法が考えられます。小さなことでも積もり積もれば、ゴミは確実に減らすことができるはずです。



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Food, Living

このニュースの地域

テキサス、アメリカ (南北アメリカ

宮原 桃子