Food
ベルリン映画祭、「料理シネマ部門」
2009.02.14 河内 秀子
毎年2月に開催されるベルリン映画祭（今年は2月5日から15日まで開催）。2006年から食、栄養、料理、エコロジーなどをテーマにした「料理シネマ部門」が登場し、好評を得ています。
今年は、食品業界を追うドキュメンタリー「Food, Inc.」（ロバート・ケナー監督、アメリカ）で幕を開けました。「ファースト・フード・ネイション」の原作・脚本のエリック・シュロサーと、アメリカの食を追った「The Omnivore's Dilemma」の著者、マイケル・ポランが中心となった本作は、消費者の目には触れない食品業界の裏側を追った力作。
映画祭ディレクターのディーター・コスリック氏は、この映画を通じ、産業化した「食」に意識を向けてもらいたいと言います。利益だけを考える少数の巨大な食品コンツェルンが、世界の市場を支配しているという現状に警鐘を鳴らすポラン。上映後は、いつまでも続く長い拍手に包まれたあと、レナーテ・キュナスト元食料・農業・消費者保護相を交えて、長い討論が行われました。
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