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2009.03.07 Think the Earthスタッフ
遺伝子組み換え(GM)作物の導入・普及状況を調査している国際アグリバイオ事業団(ISAAA)は2月6日、「世界の遺伝子組み換え作物の商業栽培に関する状況:2008年」とする概要書を発表。同25日には創設者のクライブ・ジェームス氏が来日し、記者団にGM作物の動向について説明しました。
GM作物の普及について、ISAAAは初めて商業化された1996年からの10年を第1期、2006年からの10年を第2期と分類していますが、ジェームス氏は第2期中のGM作物の急速な広がりを予測。2015年までに栽培国は22カ国から40カ国に、生産者は1000万人から2000万人以上に、栽培面積も1億ヘクタールから2億ヘクタールに倍増する見通しだと話しました。
特にBRICsと呼ばれる中国、インド、ブラジルなどの新興国、そしてアフリカ諸国が食糧問題の解決策としてGM作物に強い関心を寄せていることを指摘。中国の温家宝首相が「食糧問題を解決するためには、ビッグサイエンスと技術に大きく依存しなければならない」と強調したことなどを例にあげました。
これまでGM技術をリードしていたのは圧倒的にアメリカでしたが、今後アジアやアフリカに広く浸透するとすれば、日本でも非GM作物の安定供給がますます困難になりそうです。
関連するURL/媒体
http://www.jacom.or.jp/news/news09/nous101s09030507.html