Forest
2012.07.05 瀬戸 義章
紙薪つくり器「新 紙与作」。JAPAN DIY ホームセンターショーの「人と環境にやさしい商品部門」で2年連続金賞を受賞した
photo by T&T Co,.Ltd.
7月に入り、夏休みが近づいてきました。皆さんの中にも、家族や友人とともに海・山・川でバーベキューを開催する予定の方もいらっしゃることでしょう。日本バーベキュー協会サイトによると、日本のバーベキュー人口は約4,500万人! 毎年、3人に1人がバーベキューを楽しんでいるわけです。
屋外で調理するわけですから、当然燃料が必要になりますが、バーベキュー向けのとっておきの「エコ燃料」がありました。それは、「紙薪(かみまき)」。新聞紙でできた薪です。幅25センチほどのブロック状になっていて、意外なほど硬く、叩くとコンコン、という音がします。
この紙薪は、「紙与作」という器械の登場で簡単に作れるようになりました。作り方はとても簡単、まず、バケツに水を入れ、新聞紙を浸します。充分に水を含んだら、ケースの中に新聞紙をちぎって詰め、ハンドルを押して圧縮し、水分を取り除きます。そうやって固まった新聞紙を、風通しのいいところに置いて、1週間から10日ほど乾燥させれば完成です。1つの紙薪に使う新聞紙は20枚。慣れれば5分程度でさっと作ることができます。
条件にもよりますが、紙薪は1つでも30分から1時間以上燃え続けます。火力は木の薪に少し劣る程度。炭と違い煙が出るので、網焼きよりも鉄板焼きにオススメです。もちろん、キャンプファイヤーや焚き火にも使えます。
紙薪(paper log)は、もともとヨーロッパで使われていたそうです。暖炉が普及しているあちらでは、燃料代の節約と、森林資源を守る目的から、古紙をリサイクルした紙薪が使われるようになりました。日本でも、いま3万世帯でこの紙薪が使われているそうです。ある学校では、林間学校へ生徒がこの紙薪をつくって持って行くそうです。環境問題も学びながら、キャンプへのワクワクをひとつ増やせる、というわけです。
紙与作は、全国のホームセンターで販売されています。今年の夏は、エコでお得なバーベキューを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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