Health
2011.06.21 平澤 直子
未曾有の被害をもたらした東日本大震災から約3カ月。5月24日に行われた「緑の薬箱を救え!」プロジェクトの第2回グリーンゼミでも、この震災から学んだこと、これからすべきことについて、ディスカッションが行われました。
「仙台を訪れて、今の医療は医者に診てもらう=薬をもらうことになっていると感じた。薬がなければ何もできない、という状況を目の当たりにした」とは、薬剤師・臨床検査技師の資格を持ち、自然療法の普及に取り組むグリーンフラスコ(世田谷区)代表、林真一郎氏。
そんな現状がありながらも、ドイツの老舗自然療法薬局マリエン薬局がメディカルハーブティーを無料配布したり、メドウズジャパン(茨城県水戸市)がアロマオイルを無料配布したり、日本アロマ環境協会(中央区)がアロママッサージのチャリティーイベントを開催したりと、自然療法に取り組む各社は、自社の特性を活かした被災地支援を行ってきました。
一方、今回のディスカッションの焦点となったのは、直接被害のあった被災地の外に住む参加者やその周囲の問題。
「地震が起きるまでは近所の騒音が嫌だったが、地震が起きてからは何か起きたらあの人たちが助けてくれると思えるようになった」など、震災を機にポジティブに変化できた人もいた中で、「一人で仕事をしている友人たちが次々とメンタルダウンしてしまった」「うつの傾向があったお客さんが地震のあと症状が悪化してしまった」など、震災を境にネガティブな方へ変化してしまった人も多かったようでした。
ハーブ/アロマのセラピストが多く集まるこのゼミ。精神的ケアを得意とする彼らセラピストが活躍できる場は、被災地以外にもありそうです。
※薬用植物の絶滅危惧について考え、行動していくプロジェクト。グリーンフラスコ研究所(世田谷区)とトトラボSchool of Herbal Medicine(神奈川県川崎市)の共催。
関連するURL/媒体
http://www.totolab.com/files/SGM2021105mm.pdf