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支援先は7テーマ、14団体!
大阪マラソンでチャリティーランを楽しもう

2016.06.24 橋本 淳司

それぞれのペースで楽しみながら走るランナーたち 撮影・ウォーターエイドジャパン

10月30日開催予定の「大阪マラソン2016」。先日行われた抽選に外れてガッカリという人も多いのでは? でも、まだチャンスはあります。チャリティーランナーとして大会に出場してみませんか。

大阪マラソンは日本一のチャリティーマラソン。あなたは寄付を集めるチャレンジャーになって、選んだ寄付先団体に家族、友人、知人たちから寄付を集めます。1人で7万円を捻出するのはむずかしいですが、ほとんどのランナーが友だちや同僚、ジャパンギビング(募金活動を支援するウェブサイト)などからお金を集めて出場しています。

寄付先団体は14。どの団体を応援するかはあなた次第です。たとえば、子どもたちの未来を支えたいなら「仮認定特定非営利活動法人ノーベル」(病児保育で大阪のひとり親家庭をサポート)、自然を支えたいなら「公益財団法人オイスカ」(東日本大震災で失われた海岸林を再生)、生きる希望を支えたいなら「特定非営利活動法人がんサポートコミュニティー」などと自分の気持ちに合わせて選びます。

見事完走したウォーターエイドのチャリティーランナー 撮影・ウォーターエイドジャパン

じつは僕は過去2年、チャリティーランナーとして出場しています。

2014年は、5カ月前に出場を決めました。数十年間運動らしい運動をやっていなかったので思えば暴挙です。1つの理由は理事を勤めるウォーターエイドジャパンが寄付先団体に選ばれたこと。友人にランナーをお願いするなら自分も走ろうと思いました。もう1つの理由は、日頃から水問題をかかえる現場を取材していましたが、困っている人たちを直接応援することはできなかったので、いい機会だと思いました。

沿道にはたくさんのボランティア。ボランティアに感謝しながら走るランナーも 撮影・ウォーターエイドジャパン

午前9時、約3万人のランナーが大阪城を出発。初マラソンなので後ろのほうからスタートし、マイペースで走りました。ほぼ歩くようなペースで、完走することだけを考えていました。

ところが38キロ地点で目の前が真っ白になりました。貧血になったわけではなく、白い横断幕のようなものが走路をふさいでいました。「いったい何が」と思っていると、スタッフの方から水を渡されました。給水所に大きな競技用の時計。38キロの締め切りタイムは5時間14分、現在の経過タイムは5時間17分。

「おつかれさまです。バスでゴールまでお送りします」

ここで初マラソンは終わりました。残り4キロでタイムオーバー。隣に座ったウルトラマンタロウの着ぐるみを着たランナーとともに、うなだれて帰りました。

こうして僕の大阪マラソンは終わってしまったのですが、友人やジャパンギビングを通じて7万5000円の寄付をいただきました。このお金は、エチオピアと東ティモールの給水施設とトイレの支援に使われるとのことでした。

2年目もウォーターエイドのチャリティーランナーとして走りました。今度はインドの水と衛生のためにお金が使われるとのこと。前年より涼しかったためか序盤はスムーズに進みましたが、30キロ過ぎあたりで、両足全体が痺れ、練習で痛めていた太腿裏がピリピリしてきました。時計を見ると3時間ちょっと経過したところだったので、「完走はできるだろうから、あとは歩いちゃおうかな」と思いました。

そのとき左側を若い女性が走り抜けていきました。彼女の黄色いシャツの背中に、小さい子のたどたどしい文字で、

「パパ、おそらからみててね。ママ、まいにちおしごとありがとう。れみはさびしくないよ。まらそん、さいごまでがんばってね」

と書かれていました。なんだか歩こうとしていたのが恥ずかしくなって、僕まで力をもらったというか、しばらくはその手紙を追いかけて走りました。35キロ過ぎに彼女が遠くに行ってしまうと、今度は「ビールを飲むまでがマラソンだろ!」というTシャツが現われ、なんとか完走できました。

走りたいから寄付先団体を応援するのか、寄付先団体を応援したいから走るのか。きっかけはどちらでもいいでしょう。でも、レースに出れば、沿道に詰めかけたボランティアさんや地元の人々から熱烈な応援を受けることは間違いなし。オバちゃんからアメちゃんをもらうこともある。それが大阪マラソンなのです。チャリティーランナーの受け付け締め切りは7月29日です。



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