Living
2012.07.18 大野 多恵子
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ものや情報があふれる現代、忙しくて片づける暇がない、どこから手をつけていいのか分からないという人が増えています。そこで最近注目されているのが、「空間の整理の前に、まずは思考の整理」という視点で人びとをサポートしていく「ライフオーガナイザー」という職業です。
オーガナイズは、ものの整理だけではなく、情報、時間の整理、暮らし方や人生の見直しまでを含む英語圏では日常的に使われる言葉のひとつ。アメリカなど消費大国で、ものや情報の整理に困る人が急増した1980年代、そういった人たちの心に寄り添うようにして、一緒に整理を行っていくプロフェッショナル・オーガナイザーという職業が誕生したのです。
同じような状況を抱える日本でも、2008年に一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会が設立されました。2011年には、5月30日の「ごみゼロの日」にちなんで「オーガナイズの日」を制定し、チャリティーイベントを開催。2回目となった今年は、北海道から九州まで全国10カ所でセミナーを行い、それぞれの地域のライフオーガナイザーがその手法について熱く語りました。
オーガナイズの第一歩は、まずは自分の価値観、人生観を見つけることからスタート。それによって一人ひとりが大切なもの、ことを選び取り、快適な暮らし、心の豊かさを実感していけば、社会全体の幸せにもつながっていきます。
多くの人の共感を得たイベントでの収益金85万8455円は、東北復興支援プロジェクト「東北ライジング」へ寄付されました。
高原真由美代表理事は、「『捨てる』ことから始めないで。個人の価値観を大切に。オーガナイズの日には、毎年人生の見直しをすることが日本人の習慣となるまで、イベントを継続して行っていきたい」と話しています。
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