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2010.05.27 アマサワエンジィ
Tomato Update:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by kkimpel
庭先のハンギング・バスケットに花が植えてある風景はおなじみですが、もしそこにトマトが逆さにつる下がっていたら、びっくりしませんか? 近年米国では、野菜やハーブを栽培する際、底に直径5センチほどの穴を開けたプラスチックのバケツなどに上下逆さに植えてつるす、「逆さ栽培」を実践する人たちが増えています。
ペットボトルなどを再利用して使用する人もいますが、逆さ栽培専用のプランターキットもホームセンターなどで2005年から販売されており、これまでに 2000万個を売り上げました。特に今年に入ってからの売り上げは去年の2倍を記録、大ブレイクを迎えています。
プランターを空中につるすことで虫がつきにくく、従来の栽培方法と比べて場所も取りません。また、重力のおかげで水や栄養が効率良く作物に運ばれ、野菜の種類によっては実の重みが枝にかける負担を削減できるという利点も挙げられています。一部の栽培者が「地植えと比べて逆さま栽培のほうが出来の良い作物が収穫できた」との報告を出すなか、専門家は虫がつきにくくなることは確かだが、逆さ栽培の方が良い作物ができるかどうかは、まだ定かではないとしています。また、逆さにするために土の乾きが早く、水やりは通常の栽培方法より多く必要になります。
逆さ栽培はトマトやキュウリ、バジルなどに向くと言われています。作物によって適性があるようですが、家庭菜園で虫にお困りの方々、逆さ栽培を試してみてはいかがでしょうか。
関連するURL/媒体
http://www.nytimes.com/2010/05/20/garden/20tomato.html?src=me&ref=general