Think the Earth

英オブザーバーエシカルアワード2015のプロダクト部門にノミネートされたKeepCup：Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by fi3o3na

日本でもだいぶ根付いてきた、「エシカル」という言葉。発祥の地イギリスでは、10年も前から環境や社会的正義のために闘う人や製品、企業を表彰する「オブザーバーエシカルアワード」があります。イギリスの有力紙、オブザーバーが主催するこのイベント、今年も投票が始まっています。

今年、一般人が投票できるカテゴリーは以下の３つ。
・Campaigner
この１年、エシカルな問題のために活動した有名人を選ぶカテゴリー。過去の受賞者は、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイ、元アメリカ副大統領で環境問題活動家のアル・ゴア、ロックバンド「クイーン」の元ギタリストで動物愛護活動家ブライアン・メイなど。今年は女優でUN Women親善大使のエマ・ワトソン、俳優で環境問題に関心の高いレオナルド・ディカプリオのほか、アイルランド初の女性大統領を務めたメアリー・ロビンソン、ファッション業界に変化をもたらしたキャリー・ソマーズとオルソラ・デ・カストロ、国連の環境賞を受賞したこともある若手起業家のボイアン・スラットなど、多彩な顔ぶれです。
・Product
今年のエシカル製品を選ぶカテゴリー。Fairtrade FoundationのフェアトレードバナナやDivine Chocolateのフェアトレードチョコレートのほか、Well-Lit社の省エネ電球、小規模農家の保護やリサイクルにも力を入れるRiverfordのオーガニック野菜宅配、色とデザインが可愛いサステナブルなオーストラリア生まれのタンブラーKeepCupがノミネートされています。
・Green Briton
今年もっともアクティブだった個人を選ぶカテゴリー。農薬散布に反対する運動家、フラッキング（水圧破砕）反対運動家、余剰建築資材の再利用を促進する社会起業家、ビーチクリーンに取り組む活動家、イギリスの全学校に太陽光発電を取り入れる活動をする活動家と、イギリス全土から、草の根から問題を解決しようとする活動家が集まりました。

このほか、大学教授から芸能人まで、29人の審査員が選ぶカテゴリーとして、エシカルにかかわるアートや映画、音楽などのカルチャー部門、コミュニティーエネルギープロジェクト部門、野生生物の保護に関する部門、環境に配慮したセット製作を実現するなどエシカルな側面を持つ映画およびテレビ部門、小中学生を対象としたヤンググリーンチャンピオン部門などが用意されています。なかでも注目すべきは「サステナブルスタイルアワード」。オブザーバーエシカルアワードの10周年を記念して、審査員のひとり、リビア・ファースの服をデザインするものです。流行のファッションにエシカルなひねりを加えるもよし、クラシカルな服を新しいエコ素材で飾るもよし、どんな服が登場するのか楽しみです。

前述の3部門の一般投票は5月25日まで、各部門の受賞者発表および授賞式は7月２日です。あなたは誰に（何に）投票しますか？