Climate Change
2009.10.07 高田 久代
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人口の13倍ヒツジがいる国ニュージーランドで、エサを消化するときの「ゲップ」にふくまれる温室効果ガスの排出量が通常より少ないヒツジが見つかり注目を集めています。
ヒツジやウシなどの反すう動物はエサを消化するときにゲップとしてメタンガスを排出しますが、政府と科学者、畜産業者からなる牧畜業温室効果ガス連合(PGgRC)が行った実験により、平均的なヒツジに比べてメタンガスの発生量が生まれつき少ないヒツジがいることがわかりました。実験では、さまざまな種類のエサをヒツジに与えてメタン発生量を計測。継続的にメタン排出量が少ないヒツジと高いヒツジをそれぞれ別々のグループに分け、観察を続けました。その結果、自然の草を食べさせた場合は約20%、干草や乾燥飼料を与えた場合は約8%メタンの排出量に差があることがわかりました。
メタンガス排出量の差は、エサの種類ではなく遺伝的なものが影響していると推測され、温暖化防止効果をねらった「低メタンヒツジ」繁殖プログラムなど今後の進展が予想されます。
関連するURL/媒体
http://www.nzherald.co.nz/environment/news/article.cfm?c_id=39&objectid=10598534&ref