Biodiversity
2009.10.26 高田 久代
Kew Gardens Greenhouse: Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Bill Koplitz
気候変動などの影響で脅威にさらされている植物のタネを守る国際的なプロジェクトが、目標としていた世界中の野生植物の10%にあたるタネを集めることに成功しました。
イギリスの王立キュー植物園のキュー・ミレニアム・シードバンク・パートナーシップは、54カ国120以上の団体が協力するプロジェクトで、自然界で植物が絶滅してしまった場合の「バックアップ」貯蔵所として、世界中から植物のタネを集めて保管しています。
記念すべき10%を達成した2万4200番目の植物種としてシードバンクに新たに加わったのは、アジアゾウが大好きな野生種のバナナ。不純物を取り除いたあと、これまでに集められた17億もの他のタネと一緒にマイナス20度に保たれたウェイクハースト・プレイス(キュー植物園の分園)の地下保存庫に保管されます。シードバンクのすべてのタネは、原産国と分園の両方に保管されており、植物種によって数年から長いものでは数千年の間の品質保持が可能と言われています。
プロジェクトチームは「2020年までに地球上の花を咲かせる植物種の4分の1のタネを集めること」を早くも次の目標にかかげ、収集をはじめています。
関連するURL/媒体
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8305456.stm