Peace
2011.05.19 ささ とも
Children Crossing:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by justindoub
東日本大震災で自然の脅威から逃れる術はないのかという無力感を覚えます。でも、被害状況が明らかになるにつれ、明るいニュースも届き始めました。宮城、岩手、福島で被災した保育所315件のうち、保育中に避難した園児は全員無事だったことが、厚生労働省への報告でわかりました。ゼロ歳児も含めた69人の園児を連れて避難場所まで必死で逃れた保育所もあります。「日頃の避難訓練と的確な判断が子どもの命を守った」と宮城県子育て支援課は話しています。
私事ですが、知人のお姉さんが保育士をしている宮城県東松島市内の保育所も津波に遭い、園児全員が救助されました。彼女はその後、数週間自宅に帰らず、園児に付き添って避難所に留まりました。震災から2カ月経った今も、保育所から帰宅後に亡くなった園児や、親を亡くした園児たちのことを思い、深く心を痛めているそうです。子どもを命がけで守ってくれた保育士さんに家族も周りの人たちも心から感謝していると思います。近いうちに保育所が再建され、笑顔で子どもたちと過ごせる日がくることを祈っています。
首都圏でも首都直下型地震などが近いうちに起こると予測され、今後も不安が残ります。避難訓練を行い、日頃から備えていれば、守れる命があるという教訓と勇気を保育士さんからもらいました。一人の犠牲者も出さなかったこの経験を私たちも今後の集団避難に活かしていきたいと思いました。
関連するURL/媒体
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20110514-OYT1T00009.htm