Science
土星の衛星に氷の火山!?
2011.01.13 奥山 賢治
米航空宇宙局（NASA）は12月14日、土星探査機カッシーニが土星の衛星のひとつ、タイタンに氷の火山とみられる地形を発見したと発表しました。
火山と言えば、高温の溶岩が噴出する地球の火山を連想する方が多いでしょうが、タイタンの表面はマイナス100度以下で氷に覆われており、「氷の衛星」の異名を持つほど。
今回発見された火山の場合、タイタンの内部活動によって、温められた氷やメタン、アンモニアなどが、地表の割れ目からシャーベット状の氷となって噴き出し、氷の火山を形成したとみられています。山頂は1000メートル以上と推定され、深いクレーターや青色に広がる砂丘もあるとのこと。
これまで、タイタンの流状地形は地表の堆積物などによるものと考えられていましたが、今回の発見は氷の衛星に氷の火山が存在することの裏付けになると、惑星研究者などが注目しており、また、生命発見の可能性があるとも言われています。
NASAでは地形図を臨場感あふれる動画で公開。壮大な宇宙の営みを感じさせます。地球外生命体について発表されるなど、興味深い話題が絶えない宇宙。空気が澄んだ夜空を見上げてみてはいかがでしょう。
関連するURL／媒体
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/101215/cpc1012151626000-n1.htm
