高橋 彩
2011.07.07 高橋 彩
6月22-24日、ドバイモールでThe Sustainable Living EXPO(EPIC)が開催されました。この展示会は「賢く消費しよう」と環境問題への関心を喚起し、地球に優しいライフスタイルを提案するもので、2007年からカナダで開かれており、ドバイでは初開催。期間中、50万人以上が訪れた会場には、ファッション・アクセサリー、食品・飲料、レジャー・旅行、住宅・園芸、健康・美容、ビジネス・テクノロジーなど8つの分野の70以上の展示ブースが設置されました。参加者は出展企業の商品やサービスを手にとったり、体験したりしながら、工夫された製品の特質を学ぶことができます。
展示のほかにも、オーガニック食材を使った料理のデモンストレーションやファッションショー、先進的な環境対策を行う企業による講演などが行われました。植樹や子ども向けのワークショップも連日開催。携帯電話のノキアは、不用な機種をリサイクル回収したり、自転車をこいで手持ちの携帯電話を充電できるサービスを実施。スポーツ用品のプーマは、45度以上の温水で溶けるコーンスターチ製の買い物バッグを紹介。家電メーカーのフィリップスは省エネルギーを実践した「未来の家」を実物大で展示しました。
EPICの主催団体でバンクーバーに拠点を置くグローブ基金(Globe Foundation)の副会長、ナンシー・ライト氏は、「より多く購入するのでなく、より賢く購入するという選択肢を与えることで、人々が価値のあるものにお金を使うよう手助けしたい」と言います。
今回、出展者の約75%は現地や周辺地域の企業でしたが、EPICの環境基準に沿っているか、厳正に審査された上で出展を許可されています。参加を希望する企業の中には、見せかけの環境対策をうたう「グリーンウォッシュ企業」もあるそうですが、「EPICの基準は妥協できないので、そういった企業に出展を許可することはできない」とライト氏は述べています。
企業単位での環境問題への関心が高まる中、形だけでなく実のある取り組みを行うことで、一般の人々の理解や関心も高まってゆくのではないでしょうか。
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