Water
2009.07.06 橋本 淳司
群馬県内47のロータリークラブでつくる「国際ロータリー第2840地区」が、2009年7月より、マニラを流れるドンガロ川の水質浄化に取り組みます。水質浄化に使われるのは、炭素繊維です。最近よく聞く素材ですが、その特長をご存知ですか。
水質浄化の基本は環境に負荷をかけないことです。薬品などをつかって強制的に浄化すると一時的に水がきれいになっても、生態系を破壊してしまうと水を浄化する作用も失われ、根本的な解決にならないこともあります。
アクリル樹脂を高温で蒸し焼きにしてできる炭素繊維は、軽く、強く、腐食しません。炭素繊維に棲む微生物が、水中の有機物やアンモニアなどの汚濁物質をつかまえたり、分解したりします。また、水中に設置された炭素繊維のまわりに魚が多く生息し、産卵や稚魚の養育の場所になるなど、生物親和性が高いのが特徴です。微生物の活性を維持できるので、連続的に排水の浄化を行うことができ、メンテナンスを行う必要もなく、環境だけでなく資金面でも優しいのです。
今回、炭素繊維は、西陣織の技術で縦1メートル、横50センチに織り上げられドンガロ川に設置されます。
関連するURL/媒体
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20090703ddlk10040093000c.html