Think the Earth

2007-10-02_08.11.14-01:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by xisquare

イスラム教の礼拝堂、モスク内の清めの儀式をするエリアで、礼拝者が何リットルもの水を出しっぱなしで無駄にしていることが、ドバイの3カ所のモスクに設置された隠しカメラの映像により明らかにされました。このカメラは、実際に礼拝者がどのように水を消費するのかを調査するため、モスク管轄当局が実験的に設置したもの。映像には（足を水で清めるために）靴や靴下を脱ぎ、歓談しながら水を流しっぱなしにしている様子が映っており、なかには清めの儀式をする間中、ずっと水を出しっぱなしにしている礼拝者もいました。

そこで内相の「グリーン・シェイフ」ことシェイフ・アブドゥル・アズィズ氏が立ち上げたのが、モスク内での節水・節電を呼び掛けるプロジェクト「グリーン・モスク」。シェイフ・アブドゥル・アズィズ氏は、「昨年、300のモスクの水道・電気代は計2600万ディルハム（約6億円）だった。もし去年と利用量が変わらなければ、今年の料金は3200万ディルハム（約7億4000万円）に達するとみる専門家もいる。しかし、このプロジェクトが成功すれば、水と電力の消費を20%減らし、年間600万ディルハム（約1億3000万円）を節約できる」と言います。

実際に、清めの儀式をするエリアで、自動で水が止まる蛇口を導入したドバイのあるモスクでは、ひと月で全節水量の30%、1万5,000ガロン（約6万8000リットル）以上の水の消費を抑えることに成功しています。

しかし、最近の調査によると、UAEで気候変動の問題に関心のある人はたったの25%という結果が出ています。「政府が取り組む環境問題を他人事としてとらえる人もいる」とシェイフ・アブドゥル・アズィズ氏。環境問題への意識を喚起するため、また彼ら自身のためにも新たなプロジェクトを立ち上げていきたいと述べています。