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Water

日本のエネルギー自立は「小規模水力」におまかせ

2009.05.11 橋本 淳司

総合商社の丸紅が「小規模水力発電」の全国展開に乗り出しました。「小規模水力発電」とは、ダム式の水力発電以外の小規模な水力発電のことで、里山の渓流、灌漑(かんがい)用水、上下水道などを利用して発電します。

この特徴は、(1)自然への負荷、二酸化炭素排出量が圧倒的に少ない、(2)電気を使いたい場所で発電する分散型なので送電ロスが少ない、(3)大規模な土木工事が必要なく工期が短い、などです。

タービン発電機の性能が向上し発電効率が高まったこともあり、京都議定書の約束期間が迫った2007年ごろから再評価され、今回、大手企業が参入する結果となりました。

日本は地理的にも小規模水力発電に適しています。雨の多いアジア・モンスーン帯に位置し、雨を集める装置である脊梁(せきりょう)山脈をもち、地形は急峻で川が一定の速度で流れるからです。

今後、小規模水力発電が広がれば、日本のエネルギー自給率が向上することになるでしょう。環境省は全国の小規模水力発電の能力について、2005年の11万キロワットから2020年には163万キロワット、2030年には302万キロワットへと拡大すると予測しています。



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