Water
2009.05.18 橋本 淳司
アメリカ最大の農業州であるカリフォルニアでは、農業用水に雨水やシエラネバダ山脈の雪解け水を利用してきましたが、3年に渡る降水不足から、ついにセントラルバレーの農業用水の供給が停止されました。農業が休業となったため失業者が増え、地域全体に貧困が広がり、農業州であるにもかかわらず食料に困る人たちが急増。4月には水不足と貧困を訴える 「水を求める行進」 が行われたほどです。
アメリカの水不足は全土に広がっています。ジョージア州の2008年の雨量は例年の半分以下となり、節水対策も身を結ばず、トウモロコシ畑が完全に荒れ果ててしまいました。万策尽きた州知事が州議会議事堂で雨乞いの儀式を行ったほどです。
中西部にはコーン・ベルトに代表される世界有数の穀倉地帯があり、トウモロコシ、小麦、大豆、などが大規模栽培されてきました。ここにはオガララ水系という世界最大級の地下水脈が南北に走り、この地下水を汲み上げてスプリンクラーで撒(ま)いているのですが、地下水位が急激に下がり、枯渇が心配されています。
アメリカは日本にとって最大の食料輸入先であり、日本の食料への影響も当然あると思われます。
関連するURL/媒体
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200905140014a.nwc