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こぼれ話 |
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ケニア:知らずに食べていませんか、ブッシュミート?
2005/12/18 11:06 08 (GMT)
美ら地球(ちゅらぼし)ジャーナリスト@岐阜県飛騨市
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ブッシュミートとは牛や豚などの家畜からではなく、野生動物から加工された肉のこと。ブッシュマンなどで知られる狩猟生活をする部族は、古くからタンパク源として利用していました。しかし、最近ではそのような自給自足生活の糧としてのレベルをはるかに超え、大都市や海外市場にまで出回る巨大市場となりつつあります。英国のボーンフリー財団とケニア・ワイルドライフ・サービスがナイロビで行った調査によると、肉屋で売られていた肉のなんと25%がブッシュミート、加えて19%が家畜とブッシュミートを混ぜたもので、それらは家畜と偽って売られていたそうです。つまり、市場に出回っている肉の半分弱は、恐ろしいことに不法に捕らえられた野生動物の肉だということになります。
ケニアの野生動物の数はここ20年で58%も減少しており、環境破壊や病気のほか、このブッシュミートの取引が拡大したことも一因とされています。密猟には罠が使われることが多く、国立公園などの保護区を含め、ここ数年ケニアで押収された罠は、48,000個以上にもなるそうです。また、この問題は野生動物に対する脅威だけでなく、 エボラ、炭疽菌、SARSなどの病原菌がブッシュミートと共に広まる可能性も高いとか。
この問題が広く認知され、一日でも早く法整備や教育が進むことを望むばかりです。
関連するURL/媒体
http://www.bornfree.org.uk
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